日本でもアメリカでも、スタートアップが自社の技術やサービスを武器として、資金調達(投資としての)を行う場合、必ずインベスターに聞かれるフレーズが、「どうして売れるの?(どうしてユーザーがつくの?)」という部分であります。
製品やサービスを技術的な視点から見て、「これはスゴイ。きっと世を変える製品・サービスだ!」という確信を持つことは僕はとても大事なことだと思いますし、テクノロジー系スタートアップの姿勢として正しいと言えます。
よくマーケッターが、そういう言葉尻を捕まえて、「技術者は自分よがりな評価をしがちだ」というようなことを言うことがあるかも知れませんが、ワクワクするような初めの一歩のアイデアなくしてイノベーションはありえません。
ただ、一つだけ言うならば、せっかく考えたいいアイデアや製品ならば、できれば成功に近い場所に置いた方がいいということ。
そのためにはどうすればいいのか?
その答えが、「どうして売れるの?」という部分を深く考えるということなのです。
僕の経験から言えば、経験のあるインベスターならば、大半が自分用の情報収納ボックスを頭の中に持っています。そして、その箱の中にきちんとした情報を入れてもらうことができれば、ほぼ半分の確立で投資話はうまくいきます。
ほとんどの場合、その情報収納ボックスには、
- どうして売れるの?というボックス用のラベルがあり、
- 現在、どのような問題点があるのか?
- どういうフォーカスを持つソリューションなのか?
- そのソリューションで誰にどういう利益があるのか?
- 競合他社とは何がどう違うのか?
- どうして競合他社に勝てるのか?
- どうやって顧客を確保するのか?
- どうやって顧客を維持するのか?
上記のラベルがフォルダ毎に貼ってあります。
もちろん本格的なビジネスプランには、上記をディープに追求する他、市場規模予測であるとか、ビジネスモデルであるとか、IPやテクニカルバリア、ロードマップ、マーケティングストラテジー等など、詳細を詰めていく必要はありますが、根本的なところとしては、投資家が最も気にする「どうして売れるのか?」という部分を自分自身でも上記の素材から考えてみると、頭の中もクリアになるはずです。
すでに顧客やユーザーを確保しているサービスならば、これらを聞かれた所で、「もう顧客いるヨーン!」と言えますが、そうでなく、これから新しい何かを始める場合は、製品やサービスのこと以外にも頭の体操の一環として、「どうして売れるの?」ということを考えておくことはきっと損にはなりませんハイ。
もう寝る。
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