2007/12/29

地球大進化

数年前にNHKスペシャルで放映されていた地球大進化ですが、ずーっとDVDが欲しい欲しいと思っていて、やっと自分用クリスマスプレゼントとして購入しました。

いや、これは何度見返してもやはり面白い。


地球はこれまでに5回もの大量絶滅を繰り返しながら今に至るわけですな。
個人的に印象に残った危機は、地球全凍結と恐竜を絶滅させた隕石君訪問。

地球が誕生してから今までを1年間の地球カレンダーにすると、ホモ・サピエンス(人類)の誕生は12月31日午後11時37分。
ちなみに魚類の誕生は11月23日で、恐竜が出てきたのが12月13日らしい。そして、やっと恐竜の大繁栄時代到来!(12月25日)と思ったら、翌日26日には隕石衝突でサヨウナラ。
そこはかとなく諸行無常を感じます。
地球カレンダーより

自分の誕生日には何かあったかな・・・と見てみたらなんにもナッシングでありました。。。というか、最初の原始生命の誕生が2月25日だし、「やっと少し成長した!ヤッタ!」などと思ったらすぐに、「無駄無駄無駄!」とばかりに大量絶滅させられるしで、結果、ほとんどの部分が年の後半に集中しており、いやー、地球も師走は忙しいのね、と感じさせられる何かがあります。

一つ面白いな、と思ったのは、ホモ・サピエンスという現在の人類以外にも、約20種の人類が12月31日当日に存在していたということ。
我々ホモ・サピエンス以外の人類は、残念ながら蒸発してしまいましたが、今もし共存していたらどんな事態になっていたのでしょうねえ。

そういえば、これを観て以前ライフサイエンス系スタートアップの創業者から聞いた話を思い出した。

何でも人間の持つDNAというのは一つづつ紐解いていくと、人類が始まってから自分へと続く全ての血縁が記録されているらしく、DNAの一番最初の記録を見ると、いつ人類が始まったかということが分かるらしい。
で、その彼曰く、「2万5千年前から人類が始まった」ということらしいけど、「そのはずなのに、それ以前の遺跡があるんだよ。これはきっと別の人類が作ったものに違いない」と言っていた。

しかし、ホモ・サピエンスそのものは、20万年くらい前に誕生しているらしいので、2万5千年以上前の遺跡も我々の祖先が作った可能性が高いのかも知れない。
もしくは、残念ながら散ってしまったネアンデルタール人あたりか、はたまたホモ・サピエンスと現存の人類の間には、実は遺伝的な差異があって、彼は「約20万年前誕生のホモ・サピエンス=現在の人類」とは認めていないのかも知れない。

古代歴史と遺伝子研究。この辺をつなぐ架け橋の学問があるのかないのか分からないけど、今後何か新しい発見が出るかも知れないですね。

いずれにせよ、古代にはロマンがある。男のマロンこれ。

あ!もう年末だ。

皆様、良いお年を。


2007/12/28

MyMiniCityやってみた

こんにちわ。
年の瀬ですが皆様いかがお過ごしでしょうか。

今日、初めて話題のMyMiniCityをやってみました。


ちなみに僕のCityはここです。
今の所、草原に家が一軒あるだけ・・・。

アメリカでランキング一位の街はこんな感じ。
すげえ、高層ビルばっか。これはこれで面白くなさそーと思ったけど、外れの方に行くと田園風景もあるという、この絶妙な都市景観よ(笑

ほうほう、何かいろいろと宿題のようなものがあり、最初の課題は「人口を増やせ」というものらしい。
アクセス数が多くなると、人口が増えるのかな?だとすると実にうまいビジネスモデルだと思うものの、僕のように友人ネットワークのせまい人にとっては、とても不利なんですけど。

あと、アクセスする側も、基本は友達の都市を見るだけなので、時間が経つと飽きられる可能性も高い。
きっと「友達と互いに街を作って、互いに見合って、互いに発展させる」という関係でやっている人が多いんだと思うけど、手の加え方が「アクセスするだけ」であり、そこに自分の手を加えられないということが何とも惜しい。

ビジネスとしては、広告か何かをそのうち出すんだろうけど、単にアクセスして自分や相手の都市を見る以上のアトラクションもないようでは、プレイヤーの飽きがきてしまうと一瞬で成長が鈍化してしまう可能性もあるため、熱いうちに広告主を探しておく必要があるだろう。

Exitを考えた場合の保有ユーザー数に関しては、MyMiniCityの場合、どうもそこは弱いように見える。

「自分の都市がどう発展しているかな?」というリターンユーザーは相当数だと思うけど、メールアドレスも何も入れる必要がないため、ユーザーデータとしての価値は非常に低い。
同じユーザー情報でも、例えばAmazonのように何かを購買する意欲のあるユーザーデータと、MyMiniCityのように「街がどうなっているかちろっと覗くだけ」のユーザーデータとでは同じ数があったとしてもおのずとその価値に差がついてしまう。

何か、ユーザーを長時間引き止めておけるようなアトアクションや、ユーザーデータに価値を持たせる仕組みがあればまた話は違うだろうと思うので、そこが今後どう発展するか、自分の街以上にMyMiniCityそのものを注目して見ていきたいと思う。


2007/12/23

3Dゲーム

こんにちわ。

そして皆様メルリィ~クリスマス!
この季節になると妙にケンタッキーフィーバーな僕でありますが、年に一度のこの行事、今年もケンタッキーを食い尽くそうと考えております。

さて、今日はゲームについての話題。


僕の中で今一番流行っているゲームのジャンルは、FPSと呼ばれるファーストパーソン・シューティング系であります。
これはその名の通り、「3Dマップの中を一人称視点で歩きまわって敵を見つけては銃撃する」という、PTA役員が見たらキーと怒りそうなゲームなのですが、僕がFPS道に足を踏み入れてから早5年が経とうとしています。

それまではRTSと呼ばれるリアルタイムストラテジー系をメインの主戦場として、いつも会社内LANで皆と遊んでいましたが、MMORPGに行くべきかどうか悩んでいた時期に、僕の当時の同居人が会社を休むほどにリネージュにハマり、ほぼ廃人と化している姿を見て、「これは絶対ヤバイ」とFPS道を極める決心を固め、現在に至るというわけです。

FPSの場合は、1ゲームが20-30分ほどで終わるため、「区切りをつける」という意味ではMMORPGに比べると1万倍くらい健全だと言えましょう。
とはいえ、こんな報告もあるので楽観視はできませんが。(いや、しかし狙撃手を警戒して物陰から物陰に移動ってw・・・職務質問されるぞ)

まぁ、そんなこんなで3Dに対してはかなりの耐性ができているため、巷でいう「3D酔い」ということもない体質になってしまいましたが、WEBが3D化する・しないと騒がれている昨今、一つだけ言わせてもらうとすれば、「多視点ビューのないものは3Dとは呼ばせない」ということでしょうか。病気と言うなら言え。

3Dであることの定義は、「視点を変えられる」であります。

視点が変わらないものは2Dもしくは2.5D。
一人称視点、三人称視点、ルックアットビュー、その他もろもろ視点達。これらがあって初めて3Dと呼びますので、その辺は是非ともよろしくお願い致します。

誰に何をお願いしているのか分からなくなってしまいましたが、とりあえずメリークリスマス。

2007/12/20

面白い

外国人が「日本に長く居すぎてしまった」と実感するのはこんなとき


でも逆パターンもあり。

日本人が「外国に長く居すぎてしまった」と実感するのはこんなとき
  • 名刺が3枚挟まるドアでも普通だなと思ったとき
  • 築50年の家が100万ドルでも驚かないとき(シリコンバレー限定)
  • 賃貸アパートの家賃交渉が年中行事化したとき
  • 何を入れるとディスポーザーが壊れるかを熟知している自分に気づくとき
  • BF2で分隊行動をしている際、所属している分隊の隊長が実戦経験者だと知ったとき
  • しかし、BF2上のランクが自分よりも低いことを知って微妙な気分なとき
  • 1Mbpsちょいでも、「高速インターネットだ!」と感激するとき
  • 自動販売機に入れた札が戻ってこなくても正常な精神を保っていられるとき
  • 1970年代の生産と思われる車を見ても何とも思わなくなったとき
  • 高速道路上にタイヤが落ちていても特に気に留めなくなったとき
  • 病院から百ドル単位で請求が来ても驚かなくなったとき
  • 日本食レストランで、ご飯の横に生ニンジンがついていても普通なとき
  • 「日本のパン屋」と宣伝している割りにどう見ても台湾のパン屋。しかし、ためらいなく買うとき
  • 日本滞在中、財布の中を見て札の多さにビビるとき
  • 日本滞在中、「この人にすんげーチップあげたい!」と思うとき
  • トイレの仕切りの不安さに何も感じなくなったとき
  • なんかいろいろDIYでも普通だと感じるとき
  • アイスコーヒーを注文後、氷の入ったカップに熱いコーヒーを注がれても驚かなくなったとき
  • ピクルスもなかなか味わい深いものだなと感じたとき
  • 寿司とコーラの微妙なマッチングに舌が踊っているとき
  • 「カロリー」という文字が自分の辞書からすっかり消えていると知ったとき
  • 意外とアメリカンジョークも面白いと感じたとき
  • 日本人とその他アジア人の区別(容姿)が微妙な判定結果になってきたとき
  • 華氏を瞬時に摂氏に置き換えることに成功したとき

さて、他の海外在住者の皆様はどんな感じでしょうか?

2007/12/13

資金調達巡りの旅

僕がシリコンバレーでスタートアップをやるのは今回で2度目なのですが、やはり毎回苦労するのが資金調達であります。

シリコンバレーへ渡って来る前、日本でスタートアップをやっていた頃は、主にゲーム関係をメインとして、どちらかというとそれら業界の中でもひ孫請け的な存在をやりつつ、お金ができれば自分の考えたアイデアの中で実現できそうなものを一つづつやっていく、ということを数年繰り返していました。

また、お金に困れば仕事を振ってくれる人はたくさんいたので、その辺はあまり心配しないで、その日暮らしみたいな生活をする会社だった。


そして、前回のシリコンバレーでの挑戦の時は、渡米してから約1年後にVCから資金調達を完了。
あの時は、バブルが崩壊した2002年ではありましたが、技術が良かった点と市場がこれから盛り上がる(VoIP関連)可能性があると判断されたのが良かったのか、とりあえず資金調達には成功し、解雇となる2003年終わりくらいまでは我が世の春を謳歌していたわけです。

思わず遠い目・・・。

さて、2回目の今回は、2005年のスタート時に僕の考えるプランを実行するため、ジョイントベンチャーという形(ただし、本格的にジョイントベンチャー として決算報告書を作成しなければならない形ではなく、もっと緩やかなジョイントベンチャー)を他社と共に結成し、売れたらその配分をそれぞれ行う、とい うスタートの切り方を行ったのですが、去年きっちりと製品が売れたため、その売上げと、今年前半に得たエンジェルマネーを元に、来年新たな自社サービスをローンチしようと企んでいる段階であります。

と・こ・ろ・が、

  • 昨今のベンチャー投資状況
昨今のベンチャー投資状況に関して言うと、特にエンジェルインベスター状況に関してはとても厳しい状況です。

僕自身も上記のように今年に入ってから、数十万ドルの資金調達を実際にConvertible Noteを使ってやってきているわけですが、春までは、「天は二物を与えたとは、まさにこのことよ・・・(今考えるともう一個の物って何?)」と勘違いするほどの連戦連勝ぶり。

しかし、夏以降は、「すみません、ほんと僕が悪かったです。天狗でしたごめんなさい。あひぃあひぃ!」と、ほぼ全戦全敗状態。

この市場状況の急転ぶりは、サブプライム関連が発端でしょうが、特に日本人のエンジェルは、円キャリーを中心に資産運用してきた人々が、昨今の市場の急落を受けて大打撃を蒙っており、アメリカサイドも昨今の株価急落で、夏前に比べると資産が半分近く飛んじゃった、というような人が存在するくらいにまで市場が大逆転しちゃったため、もうね、こればっかりはしょうがないという感じ。
ゴジラか何かが出てきて暴れまわったのか?と思うくらいの町並みの変化ですよ。

ということで、最近はエンジェルステージを諦め、シリーズAに向かうべく現地VCをターゲットにしている段階であります。

個人的に言うと、こちらのVCへ行く時にはせめて多少の売上げが出ているか、最低でもベータローンチくらいまで進んだ段階で行きたかったのですが、現状が現状であるために、「まぁ、Protoしかないけどいいか!当たってぶつかれ!負け戦こそ花道ですよ!アパーム弾持ってこーい!」と、半ばよく分からない逆ギレ状態で飛び込んでみたりしています。

ちなみに一発目は、どうせせっかく行くのであれば、最初に最も著名なVCからコメントがもらえたら今後にも役立ってラッキーかも・・・と考え、とりあえずこの界隈で最も著名なVCに突撃してみようと決心。

最も著名なVCと言えば・・・そう!セコイア・キャピタルでしょう!ということで、いきなりセコイアにアタック・ザ・ジャイアント(意味不明)

返ってきた返事は、「売上げか顧客が出たらまた来てね」でした。(笑

セコイア玉砕。

しかし、いくつか良いコメントももらえて、当初の目論見通りとてもラッキーな所に着地したと思・・・思い・・・いや、思うことにした。思うぞ!思う思われ思うぞ三段活用。これを糧として次頑張れ。

さて、まだまだ始まったばかり。面白い方向に話が進んでいるVCもあるので、さらなる進展があれば、またこの辺のことを書いて行きたいと思います。

追記:
最近、追記多いな・・・
ところでシリコンバレーVCに、「日本人です」って言ったら、やはり日本の携帯電話事情のことをよく聞かれます。
彼らとその辺の話をしていて一番多かった話題は、「顔ちぇき」というサービス。
顔ちぇきは、シリコンバレーの中でもかなりホットな話題であります。みんな、やりたいやりたいって言ってますな。

日本発世界だとか、日本の携帯市場は独特の進化をしていて大丈夫か?と考えなくても、携帯コンテンツのジャンルでは、日本がやっぱり先端だ、見習いましょう、という風に何か勝手に理解している模様。



2007/12/10

絶妙なタイミングでサービスイン(3)

さすが師走なだけあって、最近はちょっとジタバタしていました。

ドタバタ?・・・バタバタ?

とりあえず、前回の続きを書いていきたいと思います。




前回、言い訳がましくもGoogleのことを追記しましたが、いずれにせよ成功するリリースタイミングというものについては、必ずしもファーストムーバである必要はなく、市場の成立を見届けてから、その山に隠された別の頂上に新たな旗を立てていくという方法も、成功する条件として十分過ぎるものだと認識しました。

ただ、その山に隠された別の頂上を見極めるということは簡単なものではなく、いくら市場調査を行った所で回答は出てこないものだと感じます。それゆえ、別の頂上を探すという作業もまた別種のファーストムーバ的気質が必要なのだと考えさせられます。

さて、この別種のファーストムーバを目指して、一度市場での勝負が決まったように見える業界に対して、変化球を用いながらさらなる挑戦を挑む人々もシリコンバレーには数多く存在します。

  • 第二市場を創出するスタートアップ達
タイミングについて、いかなる時が適切なのかということはなかなか判断しづらいものがあります。
検索エンジンでいうと、Googleが立ち上がってきた当初は、Yahoo!が圧倒的に有利なポジションを取っており、この市場でYahoo!を逆転する者が出てくるとは誰もが想像していなかったでしょう。

僕の場合、90年代後半に複数の検索エンジンを同時検索できるツールを作成していたことがありますが、当時はそういうツールが必要であったほど、検索結果が各エンジンによってバラバラであったことを思えば、検索結果のほぼ全てをカバーすることに成功したGoogleが天下を取ったということは、当然といえば当然の結末だったのかも知れません。

さて、Googleの場合はどちらかというと、検索エンジン業界に対して、技術的新機軸を持ち込み、真っ向勝負を挑んで成功した企業ですが、第二市場を創出するスタートアップ達のほとんどは、どちらかというと真っ向勝負型ではなく、変化球で攻めてくるパターンが多いと感じられます。

例えばVoIPサービス業界を例にして言うと、既にSkypeという王道を進んだ覇者が存在しており、他社は同じような道を多少の技術的新機軸を持って挑もうとしても、もうワンサイクルくらい間が空かないとなかなか難しいものがあるのではと考えられます。

昔の検索エンジンに問題があったことは、実際に前述のソリューションを手がけていたため僕でも理解できますが、VoIPクライアントに関しては、今の所はあまり問題はないように思えるためです。(VoIPクライアントに必要なことは、NATを越えてちゃんと相手につながって、遅延を感じることなく普通に会話ができればよいだけです)

そのため、他社はVoIP業界という大きなカテゴリーの中で、変化球を用いて自社のポジションを確立していかなければならないわけです。

代表例としては、

Jajah:互いの電話回線を相互接続するサービスを展開
Jaxtr:こちらもウィジット経由で互いの電話回線を相互接続するサービスを展開
AGE phone:各種キャリア、端末に対応したSIPソフトフォン
Jangl:メールアドレスのみで相手と通話が可能なVoIPサービス
ConnectMeAnywhere:一般回線番号をもらい、相手にその番号経由で電話ができる
flashphone:WEBベースで世界各国へ電話をかけられるサービス(WEB版サービスは昔からあったのですが、Flashというのが新しい所)

この他にも調べると、ボイスメールにフォーカスしている企業等、もっと出てきますが、いずれにせよSkypeと比べると各サービス共にVoIP業界という大枠の中で、さらなる新市場の確立を目指し、それぞれの色を出していることが分かると思います。

また、このような動きはもちろんVoIP業界のみならず、例えばSNS業界や写真・ビデオ共有業界、音楽業界、さらにはオフィスアプリ業界や、検索業界に至るまで、たくさんの業界で今なお普遍的に存在しますので、もしもあなたがどこかの業界に通じているのであれば、ピックアップして各社の狙っているポジションを確認してみることも楽しい作業かも知れません。

ちなみに第二市場の創出を目指した企業の中で、今の所、最も成功しているように思われるのは、FacebookやLinked Inあたりではないでしょうか。

当時、ほぼ決まりかけていた業界の中で、学生専用、社会人専用という変化球を用いてサービスを開始した彼らも、当時の覇者であったMyspaceと既に互角か、もしくは抜きん出るくらいにまで成長しました。

そう考えると、いずれにせよ目の付け所が大事なのだな、ということが目に染みるわけであります。

あ・・・、目に染みたら痛いんですけど。